校長室便り
2014年01月08日
迎春

 あけましておめでとうございます。

今年もどうぞよろしくお願い致します。

1.昨年を振り返って

新年を迎え、成城学校に着任以来の9ヶ月を振り返ってみました。これまで自分に全く経験のなかった「私立の男子校」で、順調に職務を進めることができ、先生方をはじめ様々な関係の人たちと一緒に取り組んでいる教育活動が、少しずつですが生徒の成長に繋がっていることを思うと、多くの皆様の温かいお力添えがあってのことと感謝の念が湧いてきます。教育の質の向上を目指す改革は始まったばかり。いよいよこれからです。

さて、昨夏は、グローバル教育の観点からカリフォルニア大学と連携して本校にEmpowerment Programを導入することができました。昨年末に、カリフォルニア大学デイビス校国際教育センター長藤田先生が来日され、直接お話しさせていただく機会を得て、今年は、本校と大学との連携を強めて継続、発展させていくことになりました。

また、本校の高校生徒会に「やってみない?」と声をかけて始めたビブリオ・バトル。出場生徒が素晴らしい成果を上げたことは喜ばしい限りですが、継続するためにも読書や発表活動等を通して、知識の基盤となる言語文化の教育を推進する必要を感じています。グローバル時代だからこそです。まず、母国語で教養を身につけ、これを裏付けとしてしっかりと考え、自分の意見を人に伝えるという日本語による言葉の力をつけることの重要性を感じ、これからも読書活動をはじめ言語文化の教育を推進していきたいと思っています。

2.外国から自国を見る

「アジアの時代」を肌で感じようと、年末年始の休暇を使ってアセアンの中心地タイ王国を訪ねました。自らの人生の転機でもあり、これからの教育を考える機会にもなるかと、年末年始の十日ほどを家族と首都バンコクで過ごしてきました。

今回の旅行は、ツアーではなく全くの個人旅行で、しかも出発直前まで反政府デモが拡大しており、数年前にも空港が封鎖されたり百貨店が焼き討ちされたりしたことを知っていただけに、不安がなかったわけではありませんが、現地で新聞をチェックしたり、地元の人に様子を聞いたりして、状況を把握しながらですが、好奇心に任せながら結果として毎日よく歩き回りました。

バンコクはまさに世界遺産を持つ国際都市という印象で、今回の旅で私が出会ったタイ以外の人の国籍は、アメリカ、ロシア、イギリス、ドイツ、スウェーデン、スイス、インド、ネパール、シンガポール、韓国・・・。2020年のオリンピックが開催される東京もきっとこのように暑くて、今の成城生その時はこのように多くの国の人々に囲まれていることだろうなどと想像していました。

タイは仏教国ですから、年末年始は尚更のこと、お参りの人でごった返していました。人々は優しく、礼儀正しい文化の国ですが、日本の「お・も・て・な・し」に勝るものはないな、日本はすごいな、などと思うことは多々ありました。

一方、至る所で急速な都市開発工事が進んでいます。自動車産業をはじめとして日本企業の進出振りは目を見張るものがあり、至る所で「日本」を感じ、「日本語」が目に入ります。しかし実は日本というより、むしろ、様々な分野に多様な国の多様な産業が進出しており、バンコクでは、まさに世界の人々が英語をツールにしてグローバルに挑戦している、そんな印象を強く持ちました。

日本では見ることができない、視点の異なる新聞やテレビの報道を通して、世界経済の動向、国の政策、安全保障等の情報にも触れることができました。海外から日本をみると、日本の方針や方向が自分なりに見えてきます。「日本らしさ」を感じ取ることもできます。生徒たちには、いろいろなところから「日本」を見て、自分で考え、自分の進む道を自分で切り拓いて生きてほしいと思っています。

3.今年の目標

「伝統ある男子校のよさ」を十分に生かしつつ、「グローバル時代に逞しく生きる男子の教育の在り方」を探究し、教育の質を高めていくこと、これが私の大きな目標です。今年は、そのための「新しい学び」を創造したいと思っています。

今年頂いた年賀状から、多くの方々がこの「校長室だより」をお読みくださっていることを知りました。引き続き、成城生の様子や私の思いをお伝えしていきたいと思っています。

今年もよろしくお願いいたします。

皆様のご多幸を祈念致しております。

平成26年1月8日

 学校法人成城学校
成城中・高等学校
校長 栗原卯田子

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