校長室便り
2014年06月30日
6月号

私事ですが、6月8日「男子校フェスタ」の帰りに左足首を骨折し救急車で運ばれ、入院して手術を受けました。6月の成城学校の様子をお知らせしたいところですが、中学運動会は入院中で、そのほかも含め、生徒たちの様子が十分お伝えできず、無念です。今回は、少し違った視点から校長室便りを書きたいと思います。現在はまだ歩けませんが、本校の教職員の素晴らしいチームワークのおかげで仕事に復帰していますのでご安心ください。

1.中学1年グローバル研修(前号のつづき)

5月31日、6月1日の両日に実施された中学1年グローバル研修について、生徒・保護者のアンケート結果が出ましたのでお知らせします。生徒、保護者満足度はいずれも高く、その一部を紹介します。

まず、生徒アンケートでは、「外国人講師に自分が言いたいことを伝えることができた」(88.2%)、「生の英語に触れことができてよかった」(90.5%)、「もっと英語を話せるようになりたい」(95.0%)など、生徒は楽しく学び、英語学習への動機づけや意欲向上に繋がったことが見受けられます。

次に、保護者アンケートですが、生徒の発表を参観された方と参観されなかった方に分けて集計しました。「この行事についてどう思うか」という問に、参観した保護者は93%、参観されなかった保護者は80%が「よいと思う」と回答。「2年時にもやってほしいか」という問に、参観した保護者は89%、参観されなかった保護者は84%が「よいと思う」と回答。また、「3年時以降エンパワーメント・プログラムに参加させたいいか」という問に、参観した保護者は87%、参観されなかった保護者は74%が「参加させたいと思う」と回答されました。まだ説明のみで、実際の経験がない行事に対する保護者の期待の高さに驚きを感じました。今年8月のエンパワーメント・プログラムを昨年以上に充実したものにしたいと、思っています。

日本にいては気づかないことが、文化の異なる人と触れ合うことによって認識されることは多々あります。異文化の人との交流はとても貴重な体験だと思いますが、自ら気づいたことをそのままにしないで、さらに高めていくことがより大事です。「これから」自分はどのようにしていこうか、と自分で考えることです。成城版グローバル教育によって、成城生にはそれができる力を身につけて欲しい、と思っています。その意味で、若いうちから異文化の環境に身を置く体験が大切であるとそう考えて今年企画したのが先月の「中1グローバル研修(国内語学研修)」でした。生徒の成長を期待しています。

2.藤田先生講演会

6月21日(土)エンパワーメント・プログラムの創案者である、カリフォルニア大学国際教育センター長藤田斉之先生に、アメリカからお越し頂き本校でご講演が実現しました。私は藤田先生を以前から存じ上げておりましたが、昨年来日された折に、藤田先生から直接、ご自身の、アメリカに渡ってからこれまでの生き方についてお話を伺いました。私からはこれまで関わった三十七年間の教員公務員としての私、そして校長として行った都立高校改革推進計画に基づく学校改革や、さらに成城で、藤田先生の企画による「エンパワーメント・プログラム」の実施報告など、様々お伝えしました。お話していくうちに、お互いの課題意識や、ものの見方・考え方が大変よく似ていていることがわかり、意気投合しました。そこで、藤田先生のお話を是非成城生に聞かせたいと思い、その後も、私の考えを書いたものなどをメールでお送りするなどして、了解を得、今回のご講演が実現しました。

というわけで、藤田先生は成城学校の方針をよく理解してくださった上で、アメリカから見える日本の若者の姿を意識しながら、成城生に「グローバル時代に最も必要なのは人間力だ」「受動態をやめよ」「自分を信じて選択することだ」等、様々なメッセージを発信してくださいました。当日は生徒、保護者、教員を合わせて300名を超える参加者がありましたが、特に生徒たちが列をなして先生に質問する姿が印象的でした。藤田先生の熱い思いに触れた多くの保護者からも、もっと多くの人に聞かせたい話だったとメッセージを頂きました。

成城でのこのような取り組みに本気で挑戦する生徒は、いずれ海外に出て、自分の目で外を見たくなるものだと、私自身は思っています。それが在学中でも卒業後でも問題ではありません。今後もエンパワーメント・プログラムを継続させるとともに、グローバル時代の男子教育の在り方を探求して、人間力を育てる成城版グローバル教育を発展させたいと思っています。

3.第2回学校見学会

6月28日(土)10時30分から本校主催の学校見学会が開催されました。雨天にもかかわらず、380組600人余りが参加してくださり、心より感謝の気持ちでいっぱいです。今振り返って「成城高校」の説明が少なかったように思いますので、高校から入学を希望する生徒の皆さんには、今後の説明会で一層の工夫をしていきたいと思っています。

現在私は、エレベーターがない本校舎の2階で仕事をしています。昇降移動のたびに、手の空いている教職員が大勢さっと集まってきて、車椅子ごと私を持ち上げて移動を手伝ってくれています。普通にはありえない職場復帰と思います。新校舎への引越目前に、痛い思いをしていますが、成城の全教職員の「人としての素晴らしさ」を知るよい機会に巡り合えたと、感謝しています。引き続き「チーム成城」を盛り上げていきたいと思っています。

平成26年6月30日

 学校法人成城学校
成城中・高等学校
校長 栗原卯田子

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