イベント
2011年06月04日
中2:東京大学秩父演習林見学会(2)

 本日は、昨日に引き続き、5月28日(土)~29日(日)に行われた、東京大学秩父演習林見学会の様子をご紹介いたします。

 今回の見学会の目的の1つに、「朝の森を感じる」というものがあります。朝もやが残る森の中に、木々の間をぬって一条の光が差し込み、森が目を覚ます瞬間。鳥のさえずりが響き渡り、そして、日が昇っていくにつれて鳴く鳥が変わっていく。そんな朝の森を感じて欲しいという願いから、1泊の見学会を企画しました。

 2日目の朝は、3時起床です。前日に夜更かしはしなかったのですが、やはりちょっぴり眠い様子です。少し気温が低いので、お茶を飲んで温まりました。

 天気はあいにくの雨模様。生徒たちはあらかじめ準備していた雨具を着こんで出発しました。

 バスの窓から見える外の景色は、まだまっ暗です。

 行き先は、秩父演習林内にある「長期観測大面積プロット」です。こちらは、東京大学が天然林の生態を明らかにするため、長期的な継続調査を行っている場所です。天然林を構成する樹木の成長、枯死、更新の状況を把握し、地球温暖化に伴う森林への影響など、様々な研究に応用されています。

 「長期観測大面積プロット」の天然林の様子です。雨は降っていましたが、風もなく林内は落ち着いていました。そして、雨のお陰で、森は生き生きしていました。綺麗な森はテレビで見ることができますが、雨の中で逞しく生きる森たちは、実際に現地を訪れなければ見ることができません。良い経験ができたのではないでしょうか。

 プロット内には、観測鉄塔と呼ばれる、森林を上から眺められる塔があります。斎藤先生は、はしごを使ってその塔に登り、その上から、鳥の鳴き声の解説をインターネット配信しています。

 これは斎藤先生の研究の1つで、電気も回線もない自然の森の中で、自然の音を生中継するというものです。この技術を使って、斎藤先生は被災地への復興支援もしています。

 生徒たちは、斎藤先生の解説を鉄塔の下で聞いていました。

 そして、その後に、同じく東京大学の藤原先生より、どのようにして、電気や電話回線のない森林で、このような自然観測が可能なのか、という設備と技術の説明を受けていました。

 今度は宿舎に戻って、斎藤先生が鉄塔の上からライブ配信している解説を聞いてみました。さっきまで居た場所の森の声が聞こえることに生徒は驚いていたようです。

 斎藤先生はTwitterを使って、その音声を世界中の人と共有しています。世界中の色々な人が、秩父演習林の鳥の鳴き声の生中継を聞き、そして、語り合う。不思議な事のように思えますね。

 仮眠をとった後に、今度は秩父演習林内にある、「森林景観ロボットカメラ」の見学に行きました。

 こちらも斎藤先生が中心になって研究しているテーマの1つ。森林を直感的に伝え、記録する手段として、ビデオで森林を記録するシステムです。

 秩父演習林で、斎藤先生は10年以上も森林映像の蓄積を行っています。

 天然林、人工林、二次林、様々な森林がどのような景観を見せるのかを教えてくれました。

 そして、「ワサビ沢展示室」に行きました。こちらは国道140号雁坂トンネルの近くにある、東京大学秩父演習林の展示室です。

 この頃は、ちょうど企画展示「秩父演習林の春夏の花」を行っており、美しい秩父の花の写真を見ることが出来ました。

 クマのはく製や、ベアトラップ、そしてカモシカのはく製などもあったのですが、一番人気はやはり「シカの角」でした。前日の猟師さんのお話が本当に楽しかったようです。

 頭骨のついたシカの角には生徒たちも驚いていました。カエデ科の区別も先生たちに教えてもらい、生徒たちは大満足だったようです。

 最後に、西部秩父駅にて全員で記念写真を撮り、解散となりました。

 短い間でしたが、参加した生徒たちは、なかなか出来ない経験ができたのではないでしょうか。斎藤先生は、成城生が楽しみながら学んでいる姿を見て、とても喜んでくださいました。

 成城生の皆さんも深夜早朝雨雪などの森を、是非一度体感してみてください。それっきり嫌いになってしまう人もたまに居ますが、思わぬ大自然と出会えるチャンスです。元気な成城生であれば大丈夫!きっと良い思い出を作れるはずです。

 東京大学斎藤研究室の皆さん、秩父演習林の皆さん、本当にありがとうございました。



<参考>

・日々の成城生活:中2の東京大学秩父演習林見学会(1)・・・1日目の様子

・日々の成城生活:中2の東京大学秩父演習林見学会(2)・・・2日目の様子

・日々の成城生活:2010年度の中1の東京大学秩父演習林見学会


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