成城スクールライフ
2016年09月02日
文芸同好会:夏合宿
牧之記念館。建物は二階で、珍しい展示物であふれる。

牧之記念館。建物は二階で、珍しい展示物であふれる。

毎年恒例の夏合宿。今年度は8月21日から24日にかけて、新潟の十日町まで「『雪国』探訪の旅」と称して散策してきました。今年は台風の影響もあり、残念ながらほとんどの初日と二日目が雨となり、行程の変更も余儀なくされました。しかし、行程の変更にもめげず、メンバーは全員元気に合宿を行いました。

初日は、越後湯沢から「雪国館」と『雪国』関連の史跡を巡る予定でしたが、雨足が強まったため、史跡を泣く泣く諦めて、宿泊先のある十日町へと向かいました。早めに宿に行き、翌日の打ち合わせをしたり、合宿恒例の「リレー小説」をしたりしました。リレー小説とは、最初の10分でそれぞれが物語を書き出し、次の5分で次の番の人へ書き出した用紙を渡し、続きを書いてもらい、さらに次の5分でまた次に回して続きを書いてもらうということを繰り返すというものです。今回の合宿のメンバーは8人だったので、合計8話の話ができました。リレー小説の醍醐味は、ほんの数十分で書いたと思えない質の高い物語が生まれることもあれば、中には、真面目なものがいきなりギャグのようなものになったり、登場人物があべこべになったり、苦し紛れに夢落ちに持っていくような内容になることもあることです。しかし、一つ確実に言えることは、出来上がった作品は、それぞれの作者の文体の特徴や世界観が入り交じってとても不思議で面白いものになるということです。これらの作品は、文化祭で展示発表する『青麦』という冊子に収録される予定です。気になる方は、ぜひ、足を運んでください!

二日目は、雨が降ったり止んだりしている上に、蒸してきた複雑な天候だったため、予定を微調整し、松代からバスに乗り、坂口安吾のゆかりの大棟山美術館へ向かいました。残念ながら、大棟山美術館は臨時休館で入れませんでしたが、マリア観音や棚田を見ながら松之山温泉へ向かいました。松之山温泉は、日本三大薬湯の一つでもあり、その他、「むこ投げ」や「墨塗り」といったお祭りでも有名なところです。松代駅に戻り、電車を待つ間に、上杉謙信ゆかりの古道を探しました。・・・・・・が、看板はあるものの、なかなか見つからず、小高くなった集落と駅に続く道一帯を行ったり来たり。電車の時間が近づき、いよいよ戻るかという時に、近所の方に教えていただいた場所をよく見ると・・・・・・。ありました。看板のすぐ横に、古道の入口が草に埋もれて見えなくなっていました。一同茫然として、謙信の通った時にもかくや・・・・・・と想像しつつ、登ることを諦めて駅に向かいました。

三日目は、大きく行程を変更し、越後塩沢へ。越後塩沢は、江戸時代のベストセラー『北越雪譜』の作者鈴木牧之のゆかりの地です。日本一の積雪量を誇る越後塩沢の様子を江戸の人々に知ってもらおうと考えた牧之は雪国にまつわる様々な話を綴りました。それが『北越雪譜』です。その内容は、生活の知恵から、用語の解説や特産品の紹介、雪の結晶の種類の分類や伝承などまで多岐にわたるものでした。牧之の名を冠した牧之通りは、どこか時間が止まったような江戸時代の情趣が漂う古風な雰囲気でした。

三日間の行程で、山を越え、谷を行き、電車やバスを乗り継いでいくその様子は、さながら、山岳部、鉄道研究部、歴史研究同好会のいいとこ取りとも言えるような、欲張りで贅沢な強行軍でした。しかしながら、一日の行程をこなした時の達成感や、空腹になって食事をした時の満足感は、それまでの苦労や疲れにも増す大きなものだったようで、みんなおいしそうに名物の「へぎそば」や「笹団子」などを頬張っていました(「グルメ研究同好会」にもなりそう)。

帰りの電車では、すっかりうとうとして夢の中。たくさん歩いて、たくさん学んだようでした。来年の合宿も楽しみです。

牧之通り。風情のある街並み。

牧之通り。風情のある街並み。

雪国館にて

雪国館にて

宿泊先のロビーでリレー小説。

宿泊先のロビーでリレー小説。

 


むこ投げはこの後ろの崖から投げるのかなと想像。

むこ投げはこの後ろの崖から投げるのかなと想像。

へぎそばに夢中・・・・・・。

へぎそばに夢中・・・・・・。

 


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