校長室便り
2018年09月30日
方向を定めて一歩前に!!

海外の大学は9月に始まるところが多くあります。今年の卒業生の3人が、台湾の大学である輔仁大学、実践大学、中原大学にそれぞれ進学しました。「新生活に慣れてきました」というメールが届き、ほっとしています。また、二人の成城高校生がアメリカで、1年間の留学生活を始めています。

さて、夏休みに様々な体験をした生徒たちが学校に戻ってきた9月1日。2学期始業式を始める前に、夏休み中に着任したジェットのConnor Crabb Kazu先生の着任式をしました。カリフォルニア州オークランド出身のアメリカ人で、野球やソフトボールなどのスポーツやギター演奏が趣味だそうです。生徒たちとの交流が待ち遠しそうでした。

 1.始業式

1学期の終業式で私は、サッカー・ワールドカップで日本代表チームが自分たちが使ったロッカールームをきれいに清掃し、「ありがとう」のメモを残して帰ったという話を紹介しました。そして、宿泊行事や合宿で成城生は当たり前のようにやっていることを誇りに思っていると話しました。2学期始業式で最初にとりあげたのは、世界中で美談として賞賛されたこのロッカールームの話の結末です。実は、ロッカールームの写真付きでこの話をSNSに投稿したスタッフが解雇されるという結末だったことを伝えました。解雇の根拠となったのは「守秘義務違反」でした。皆さんはこの話をどう捉えましたか。

私たちの身の回りにも、例えば個人情報を人に教えるなど、「良かれと思ってやったこと」が実は「やってはいけないこと」だった、ということはあり得ることです。

社会では約束を守ること、法律を守ることが優先です。いじめやハラスメントに対する社会の目が厳しいのは当然で、人として相手の嫌がることをしたり言ったりしてはいけないという話もしました。

また、高校の始業式では、分身ロボットを作る会社でインターンをした経験がきっかけで、現在インドで起業に挑戦している卒業生を紹介しました。始業式が終わるや否や、ある生徒が私のところに寄ってきました。彼は夏休みにその分身ロボットの体験をしたとのことでした。生徒たちは、私たちの見えないところで、それぞれ好奇心を持って活動しているのですね。嬉しくなりました。

その後、今度は中学生が校長室にやってきました。この夏のオーストラリア研修に参加した生徒で、大きな感銘を受けた様子で、今自分が考えていることや夢を話してくれました。生徒たちは事ある毎に何かをつかみ、悩み、成長しているのだと実感しました。彼は一歩前に踏み出すようです。

いよいよ始まった2学期ですが、充実の予感がしてきました。

2.表彰式

始業式の後、この夏の都大会以上の入賞を校長表彰しました。

中学校での最初は、東京都選手権大会で入賞した中学水泳部の北城君と泉君。さらに北城君は標準記録を突破し全国大会に出場しました。続いて中学硬式テニス部が東京都23区中学生大会シングルスで前川君が優勝、山本君が2位、財津君が3位、東京都ジュニアチームテニスチャンピョンシップでは成城中学Aチームが優勝、Cチームが2位を獲得し、優勝カップのほか、全員にメダルが授与されました。最後は中学体操部で、東京都中学校総合体育大会で団体総合5位に入り賞状が授与されました。

高校の校長表彰は、第29回伊藤園お~いお茶新俳句大賞に11名が佳作で表彰されました。特に高2の進藤寛史君が佳作特別賞に入賞しましたので商品に掲載されます。「除夜の鐘僕のため息かき消した」この句に巡り会えたらラッキーですね。続いて高校バレーボール部です。第26回関東私立高等学校男女バレーボール選手権大会で第3位。トロフィーと銅メダルが贈られました。3番目は鉄道研究部。全国高等学校鉄道模型コンテストで、ベストクォリティ賞を受賞しました。最後は速記部で、全国高等学校速記競技大会で団体10位でした。

3.文化祭

「華~Innovation~」これが今年のテーマです。初日は台風の影響で雨模様のスタートでしたが、多数の方々にご来場頂き、大変感謝しています。

◇学年企画では、中1は理科の課題研究、中2は身の回りの環境地図などの作品展示、中3は沖縄新聞と本のポップ(本の紹介広告)。中学生の作品は年々質が高くなっているように感じました。

中1中2の作品1

高1の未来の履歴書、高2のオープンキャンパス報告では、いずれも、普段あまり目立たない生徒の夢や「個性」に触れることができました。

クラス展示では、中学生はゲーム、映画製作など、来場者を楽しませる取り組みが多く、ゲームの中身にも様々な工夫が見られました。高校生は飲食や販売が多くありましたが、例年と違う物品販売として目に留まったのは「三陸物産館」。復興支援という意味合いを持たせての物品販売でした。

高2A2 高2A  

団体企画はすべてを見てないのですが、印象に残ったものを紹介します。一つ目は吹奏楽部のコンサート。小講堂が満席で私は立って聞いていましたが素晴らしい盛り上がりでした。吹奏楽1

音楽室で開催された合唱部も昨年より部員が増えて一回り大きなコンサートで、心のこもった歌声に感動しました。伸び伸びとした部全体の雰囲気がとてもよく、好感が持てました。合唱部1

地下体育室で行われた体操部による「マッスルミュージカル」は、年々人気が高まっています。縄跳びや跳び箱を使ってチームで披露する演技や、高校生による個人演技など、技の高さに大きな拍手と歓声が上がるとともに、入学してわずか5ヶ月の中学1年生がとても和やかな雰囲気を作っていたのが印象的でした。これからマッスマッス活躍することを期待しています。体操部・縄跳び

有志企画ではウォーターボーイズ。今年12回目で、もはや成城名物といえます。私は小雨が降るプールサイドで公演を見ましたが、数年前より人数もレパートリーも増え、プール一杯に広がる大きな演技は迫力がありました。有志団体でありながら引退した高校2年生が後輩の面倒をみている姿を見て、部活動ではないのに「縦のつながり」ができていると感心しました。

ウォーターボーイズ2 ウォーターボーイズ1

また、生徒会主催のワールドビジョンは、途上国支援をテーマにした展示をしていました。展示部門では、このような自分たちが関心を持っているテーマについて、さらに掘り下げ議論し、研究結果を発表する取組を増やしてほしいと期待しています。

全体を振返ると、生徒たちが生き生きとしていた文化祭だったと思います。見えないところで大きく貢献した環境委員会と文化祭実行委員会。そして、学校支援事業としてバザー等で大きな収益を上げて下さった師親会委員の皆様に心から感謝します。またバザーに献品してくださった皆様にもこの場を借りて感謝申し上げます。バザー 2

 4.地域防災訓練

今日(9月30日)は、成城学校避難所運営管理協議会による地域防災訓練がありました。開会式例年行われる訓練ですが、台風が接近中のため消防団が配置についたとのことで消防関係者が参加できなかった外は、すべての訓練を朝から予定通り実施できました。地元の5つの町会と新宿区との連携ですが、今回本校では、中学生徒会と高校生徒会の役員生徒が参加し、起震車などを体験させていただきました。生徒会起震車2起震車

生徒会の皆さんには、今後、災害に遭遇して自分たちの安全が確保できた場合に、生徒会として、また一人の生徒として、何ができるか考えてほしいと思っています。

訓練の最後に、成城学校の活動を紹介する意味で、体操部のマッスルミュージカルを地域の方々に披露しました。体操部3 体操部2 体操部・縄跳び体操部1

閉会式では防災コンクールの表彰がありました。成城生も入選して賞状を頂きました。防災ポスター2
表彰式標語


2学期が始まってひと月が経ちました。「華~Innovation」をテーマに、華々しく盛り上げて新しい何かをつかみ、一歩前に進もうという思いが伝わってきた文化祭も終わりました。文化祭と並行して教職員全体で取り組んだことがあります。完全一貫校としてのカリキュラム検討で、大学入試改革を踏まえながら議論を続けています。時間をかけていますが、全体が同じ方向を向いた瞬間に学校は変わる、と思っています。

平成30年9月30日   校長 栗原卯田子

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