校長室便り
2018年12月02日
好奇心を大切に自分で考える

11月はかつてお世話になった人々との再会の機会がたくさんありました。例えば秋山仁さん。バンダナで有名な数学者です。高校の数学教師の時代に一緒に本を書いたご縁で知り合い、小石川中等の校長時代にはSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の講演をお願いしました。この11月に再会した時、「この前、小石川に行ったんだけどいなかったね。聞いたら成城に行ったと。」「先生、私、成城に来てずいぶん経ちますよ。」こんな会話をしながら、「今度またゆっくり機会を作ろうよ。」ということになりました。話しているととても楽しい方です。また、17日には、小石川創立100周年の記念式典に第20代校長として参列することができました。東北大学や台湾医学大学の先生たちとのご縁が復活するような再会もありました。忙しい11月でしたが、ファンである高橋真梨子さんの夜の部のコンサートで息抜きしました。仕事帰りで開演には間に合わず、たった1時間だけでしたが、ホッとする時間が作れました。多忙な時こそ自らの好奇心を大切にしていくと、自分らしく考えるゆとりが作れるような気がします。というわけで、今回も発行が遅れてしまいましたが、11月号をお届けします。

1.ニョンサバ・フランソワ先生の講演会

11月7日(水)、中学3年生と高校1年生の合同ホームルームの形で、順天堂大学国際教養学部のニョンサバ・フランソワ教授をお招きして講演会を開催しました。実は昨年の11月に「夢をあきらめないで ~Never give up your dream ~」という同じ演題の講演会をしました。しかし、この時は土曜日だったためほとんどの生徒が部活動などで参加できませんでした。今回は学年の先生方の強い要望でホームルームの時間に約550人の生徒全員を対象に実現しました。ルワンダという異国のことを学ぶとともに、自分が「学ぶ」ということ、自分が「生きる」ということを考える場となりました。紛争、虐殺、・・・様々な政治的要因のほか、寄生虫やHIVなど保健衛生的要因について、グローバル社会を見つめ、豊かさの中で学んでいる自分たちはこれからの社会にどうかかわるのか、問いかけた講演会だったと思います。

ニョンサバ①

たまたま高校2年生が私のところに来て、自分たちにも聞かせてほしいと言ってきました。これこそ、好奇心。急きょフランソワ先生にお願いして、放課後まで残っていただき彼らとの交流の時間を作りました。

ニョンサバ②完

2.マラソン大会

11月15日は恒例のマラソン大会。埼玉県にある森林公園の中を、中学生が9.5キロ、高校生が10キロを走りました。今年は暖かいせいかしら、いつもは真っ赤に色づく紅葉も中途半端で茶色でした。

マラソン大会①

制限時間数分オーバーしましたが、今年も全員が完走しました。何よりうれしかったのは、高校3年生の姿勢。2年連覇で優勝したのも高校3年生。出走率の高さも最高で、素晴らしかったです。また、今年は学校医の先生のご都合がつかず、お願いした臨時医師は何と成城の卒業生。特に事故もなく終わりましたので、閉会式で生徒に向けてスピーチをお願いしました。自分が走ったマラソン大会を思い出しながら後輩たちへ思いを語り、成城生らしい雰囲気を持った温かいスピーチでした。

最後に「2回目のマラソン大会」を経験した中学2年生の作文の一部を紹介します。「僕は今年のマラソン大会では体調不良で走ることができませんでしたが、補助員の仕事を体験することができました。みんなが走っている間、先生たちは色々な仕事があって大変だなと思いました。みんながゴールに帰ってくるまで(略)僕はラベルをはがすなどの作業をしました。(略)みんなと一緒に走ることはできなかったけれど、みんなを支えられたかなと思いました。」十分支えていましたよ。「一人はみんなのために(One for all~)」ですね。中学高校の補助員をしてくれた皆さん。本当にありがとう。

3.調理実習

「突然失礼します。」と生徒が校長屋に入ってきた。「明日、自分たちは調理実習をして先生をおよびすることになりました。お願いできますか。」えらく緊張した様子で思わず「もちろんです。」と答えました。「ところで何を作るの?」「えぇーと・・・」。

調理実習②炊き込みご飯、肉じゃが、卵スープでした。調理実習③なかなか料理名が出てこなくても食べることは大好き。

調理実習①

中には、料理好きの生徒もいます。この材料でできるものは他に何があるか、さっと献立が思い浮かぶ生徒もいました。家でもよく作るそうで、片付けも含めて手際よく動いていました。

調理実習④

 4.東北大学との共同研究

11月24日(土)本校主催の学校説明会を終え、その足で村岡教頭と二人で東北大学へ向かいました。研究所

私は着任以来ずっと、成城学校が私立学校でありながら新宿区の指定避難所であることを踏まえて、その在り方を探っています。地域はもとより行政とのかかわり、大学の研究との連携の下に、小石川の時代に知り合った順天堂大学の先生と研究会を成城学校で開催してきました。今回は防災教育の視点から、東北大学災害科学国際研究所で、台北医学大学、東京と東北にある私立学校の研究発表が中心で、本校からは村岡教頭が発表しました。SGH(スーパーグローバルハイスクール)である仙台白百合高校の発表は本校の生徒会にも伝えたい内容でした。

防災アドバイザー

東北①

特に、日曜日に訪ねた荒浜小学校の遺構は印象的でした。改めて2学期末に発行する「学校だより」で紹介したいと思います。

荒浜小学校

荒浜小学校②

荒浜小学校④

12月は、いよいよ防災教育に関する国際比較調査の実施準備も始まります。命を守る防災について、引き続き取り組んでいきたいと思います。


最近、国際情勢や社会情勢、身の回りのことを含めて、大きな変化の中で生きていると感じることが多々あります。また、難解な課題に遭遇したり、どこに向かっているのかわからなくなることもあると思います。そんな時に何より大事だと思うのは「自分の頭で考えること」です。自らの知識と経験をもとに自分の頭で考え、志を立て、知的好奇心の趣くままに様々なチャレンジをして、自分の生きる道を自ら切り拓いていくことは、大変だけれど、やりがいのあることです。

早いものでもう師走。本校では12月考査が間近です。マラソン大会で見せた本気を勉強面でも見せる時!! 最後まであきらめないで!!

平成30年12月2日 校長 栗原 卯田子

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