トピック
「風船会計メソッド」による貸借対照表の読み方

中学3年生向けの財務会計講座が行われました。今回の講師をつとめていただいたのは、Star Compass株式会社の松本めぐみ様です。「風船会計メソッド」という、とても親しみやすい方法を用いて、貸借対照表の読み方と、損益計算書の見方について、教わりました。夏休みの初日ではありましたが、51名の中学3年生が参加してくれました。
貸借対照表

貸借対照表の資産の部にあたる部分を「ブタの貯金箱」として、わかりやすく説明していただきました。「流動資産」をブタの上半身、「固定資産」をブタの下半身として、ベルトの位置がブタさんのどの位置に来るかで、会社の体制が見えてきます。上半身は、現金化しやすい資産で、下半身は現金化しにくい資産ということになります。
さらに、ブタさんの隣には、「負債の部」と「純資産の部」の割合を計算して、線を引いていきます。これにより、「負債の部」と「流動資産」の比較が可視化されて、どれくらい会社の体力があるのかがわかってきます。
生徒たちは、うなずきながら、作業を行っていました。
今回は、実際に「サンリオ」と「オリエンタルランド」の貸借対照表を使って、ブタの貯金箱を描いていきました。
損益計算書

次は、会社の利益をどのようにあげていくかについて、風船をイメージした損益計算を行っていきました。
風船の大きさは、会社の売上を表しています。その風船が上がっていくことが、営業利益の上昇になるということです。ただし、風船の中には、風船が上がることを妨げる「おもり」が含まれます。そのおもりは2種類あり、ひとつは、製品を作り出すごとに増えていく材料費など、売上によって変わる費用「変動費」。そして、もう一つは「固定費」です。それらを売上から差し引いたものが営業利益となります。ここで、最初の「ブタの貯金箱」にもどり、営業利益が純資産となって積み上げられていくという説明に「おぉ~」と生徒たちから感嘆の声が上がりました。

「ブタの貯金箱」や「風船」といった想像しやすい身近なアイテムを使って、難しそうに見えていた「会計」を楽しく分かりやすく学べ、生徒たちはワクワクした時間を過ごすことができました。
中学3年生は、この夏、職場体験を行います。今回の講習は、会社を知るための、新しい視点を持つ貴重な機会となりました。講師の松本めぐみ様、スタッフのみなさま、ありがとうございました。