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日本生物学オリンピック2025本選出場

8月18~21日に東京都立大学で開催された日本生物学オリンピック2025本選に、高校3年G組(理系生物選択)の川崎浩一朗君が出場しました。日本生物学オリンピックには2011年から、高校理系生物選択者を中心に有志を募って参加しており、これまでに予選優秀賞(上位5%)8名、優良賞(上位10%)12名、本選出場5名という結果を残してきましたが、今年も予選上位10%に4名が入るという立派な成績を成績を修めることができました。なかでも川崎君は予選81点の高得点で見事に本選出場を果たすという快挙を達成しました。ここに川崎君の健闘を称えたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

自然科学分野に関わりのない方々には馴染みのないコンテストだと思いますから、川崎君の奮闘ぶりを知っていただくためにも、日本生物学オリンピックがいかなるものなのかを説明したいと思います。
日本生物学オリンピックは、生物学の面白さや楽しさを体験してもらうことを目的として全国規模で開催されるコンテストで、国際生物学オリンピック日本代表選考を兼ねて実施されています。国際生物学オリンピック日本委員会が主催し、科学技術振興機構等の共催や文部科学省等の後援のもと、毎年7月中旬に予選が実施されます。予選では理論問題による試験を行い、本選出場者約60名が選抜されます。ただし、国際生物学オリンピックに派遣する日本代表候補(高2以下)の選考も兼ねるので、25名以上は高校2年生以下から選抜されます。従って、高校3年生以上(既卒生も含む)からは、最大でも35名程度しか選抜されません。なお昨年度までは本選出場枠が80名、高校3年生以上枠が50名だったので、今年度はより一層狭き門となりました。そして8月に3泊4日の合宿形式で行われる本選では、実験試験が行われ、予選も含めて成績上位者には各賞が授与されます。

 

 

 

 

 

 

本選出場校には全国のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)がひしめき合っています。またSSHではない学校では、灘・開成をはじめ、そのほとんどが、毎年、東大京大に多数の現役合格者を輩出している全国トップレベルの高校ばかりです。本選出場を果たした川崎君は、日頃から学校の勉強に真摯に取り組むだけでなく、体育祭や文化祭をはじめとした学校行事にも熱心に参加し、高校2年時には臨海学校補助員をつとめた生徒です。このような生徒が今回の快挙を達成したことを、教科担当者として誇らしく思います。
本選では全国から集まったトップレベルの高校生をはじめ、第一線の研究者と交流を深める事ができたと思います。高校3年生の夏休みといえば、受験勉強に専念したい時期であったと思いますが、かけがえのない貴重な経験を得たことでしょう。今後は志望する大学に進学し、科学者の卵として研鑽を積み重ね、世界に羽ばたいていってほしいと願っております。(菅原歩)