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中2:春季課題「センス・オブ・ワンダー」

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中学2年生は、春休みの理科の課題として「自分の好きな自然の感じられる場所でレイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』を読む。」という取り組みを行いました。

この本は「沈黙の春」で有名なレイチェル・カーソンが、死の間際に残したメッセージを記したものです。現代を生きる生徒たちに「センス・オブ・ワンダー」を大切にしてほしいという願いから、この課題を実施することとなりました。

書かれた感想には、生徒たちがそれぞれの場所で感じたことが書き記されていました。その一部を紹介いたします。

 

読んだ場所:自宅近くの公園

レイチェル・カーソンは1960年代に環境問題を告発した生物学者である。私は学者が書いた本ということで、堅い内容を想像していたが、それは全く違っていた。とてもやわらかい文章で著者の自然を愛する思いがつづられており、また、自然を愛しその神秘と不思議さに目を見はる心を子供達に持ち続けてほしいという願いがたくさん詰まったものだった。読み進んでいくうちに自分の心もやわらかく、そして優しい気持ちになっていった。

私がこの本を読んだのは小学校時代に友達とよくザリガニ釣りや虫採りをして遊んだ公園だった。桜の木も色づき、そよぐ風には春を感じた。最初はなぜ読書を自然の感じられる場所でするのかわからなかったが、読み終えた時やわらかい余韻の中で、無意識にそこにある自然に自分が溶け込んでいくような感じを覚えた。それは部屋の中で読んでいては感じることのできない感覚だなと気づいた。自然の神秘に目を見はる心『センス・オブ・ワンダー』。何とも言えず、懐かしいようなこの感覚を忘れたくない。この本はこの先折に触れまた読み返してみたいと思える一冊だった。

 

 

読んだ場所:公園のベンチ

この『センス・オブ・ワンダー』という本を読む前に僕は、この本の作者であるレイチェル・カーソンという人の名前を聞いたことがあり、とても有名な人であることを知っていたため、どのような話であるのかとても興味を持ちました。

まず、この本の題名である、センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性という意味です。先生が「自然が感じられる場所でこの本を読んで欲しい。」と言っていた言葉に最初はとても疑問を感じたが、この本を読んで理解していくうちに自然とわかるようなりました。それは、鳥が自然と鳴く声、風の音、本が揺れている音、これこそがまさに、センス・オブ・ワンダーではないかと実感できました。この感性を新鮮にたもちつづけるには、喜び、感激、神秘などを分かち合える大人がいる環境が大切だと思いました。この豊かな感受性こそが、知識や知恵を生み出すための大切なものです。子供と一緒に自然を探検するということは、まわりにある全てのものに対する自分自身の感受性をみがくことになります。目、耳、鼻、指先の使い方をもう一度学びなおすことができます。今の多くの人達は、自然を目にしていても、見てはいないことが多く、自然を感じられていないことが多い。特に、最近歩きスマホなどをやっている人が多く、全くセンス・オブ・ワンダーを感じ取れていない。大地と海と空などの生命に満ちた輝きのものとに身を置く、誰もが手に入れることができるものである。自分の周りの世界でなにか、新しい発見や経験をすることによって、人生を楽しむことができる。この本を読んで、これからは外で誰もが感じられる自然というもの、それをもっと大切にしていきたいと思いました。