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伊豆大島フィールドワーク (2/3)

<前回のあらすじ>
平成29年7月8日から10日までの日程で、生徒7名、地理専門の村田教諭、ほか1名の教諭の計9名で、伊豆大島フィールドワークを実施することになり、竹芝桟橋から出航したのでした。なお、筆者は「ほか1名の教諭」。

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7月9日4時50分ごろ、伊豆大島の岡田港に到着しました。伊豆大島に到着する大型船は、当日の波や気象の関係で、島の北部にある岡田港または西部にある元町港のいずれかに到着するのだそうで、この日はたまたま岡田港に到着したわけです。下船すると、予約していたレンタカーが港に到着していました。2台のレンタカーに分乗し、何はともあれ三原山へ。20分ほどで御神火茶屋の駐車場に到着。前の晩に買っておいた軽食を食べて、登山の準備を整えます。ちなみに、筆者は、この駐車場で、あんパンとカロリーメイトをカラスに奪われました。登山開始直前に、大幅なカロリーダウンです。カロリーメイトは、かばんの中に入れてあったものを器用に取り出して飛び去ったそうです。筆者は見ていません。箱を食い破り、中身だけ持っていきました。箱はバス待合所の屋根に置き去りにしていきました。IMG_0008
6時10分ごろ、登山開始です。事前に、村田教諭から、三原山山頂まで登り、火口を一周し、登ったところとは違う道を下山し、道路を歩いてもとの駐車場まで戻るのに、合計6時間だと通告されていたのですが、登山道入り口に立てられた看板で、所要時間をざっと計算してみると、4時間に満たないように見えるのです。筆者は、村田教諭が、時間を多めに見積もって、実際にはそれほどかからず全員安堵というような効果を計算しているのだと推測し、悠々と歩き始めたのですが、10分ほど歩くと、その推測が誤りであることがわかりました。村田教諭は、全員に道から外れるように指示し、溶岩の組成や温度の違いについて解説を始めたのです。なるほど、こういう解説が2時間分入るのかと、不安を感じるとかそういうことではなくて、たくさん学べると思って身震いがしました。IMG_0012
何度か休憩しながら、1時間ほどで火口付近に着きました。雲なのか霧なのか霞なのか、あたりは真っ白になってしまい、風景がよく見えなくなってしまいましたが、火口は見事でした。写真では全く伝えられない迫力に満ちていました。火口を一周して、最も標高の高い地点、山頂に着いたのがさらに1時間後。船を下りてから3時間強、登山を始めてから2時間後のことです。時刻で言えば8時過ぎ。ふだんなら、まだ1時間目が始まっていない時刻ですが、我々は、三原山山頂に立っていたのでした。IMG_0029
下山コースは、三原山東部の裏砂漠と呼ばれる一帯です。この一帯は、昭和61年の三原山噴火の際、溶岩が流れたところで、一帯が全て焼けてしまった後、つい最近まで、草も生えなかったところだそうです。我々が行ったときは、背の低い草が転々と生えていて、観光客のわがままを言わせてもらえれば、全く何も生えていないほうが絵になったなと思ってしまいました。それはともかく、30年かかけてようやく草が生えた一帯ですが、次の噴火がまもなく起きるであろうことを考えると、火山と草の、地球と生き物の戦いは、圧倒的に地球のほうが強いということが感ぜられました。IMG_0034
無事に下山し、駐車場に戻ったのは、予定より1時間ほど早い午前10時過ぎでした。レンタカーで下山し、元町港の近くで昼食をとりました。予想外に9人分の食事が出そろうまで時間がかかり、食べ終わったのは正午ごろでした。<3/3に続く>
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