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中3:理科(課題図書「友だち幻想」)

TOMODACHI生徒たちの感想に書かれたキーワード

 

 

中学3年生の理科では、
定期的に課題図書を設定しています。

7月考査は2冊の課題図書を設定し、
そのうちの1冊は菅野 仁の「友だち幻想」でした。
のびのび男子校で過ごしている彼らも、
人間関係について考える良いきっかけになったようです。

彼らがいま取り組んでいる卒業研究の中には、
定量的な研究だけでなく、定性的な研究も多くあります。
社会学的な仮説と共に人間関係を考察するこの本は、彼らの研究の一助にもなったようです。

生徒たちの書いた感想の一部をご紹介いたします。

  • 著者の考え方や内容には深いものがあったと思う。例えば、学校だと「みんな仲良く」と言われがちだが、「大人同士でも合わない人間がいるし、全員と仲良くする必要はない。適度な距離感を探す方がいい」と書いている。こういう距離感の考え方は周りからのプレッシャーから解放することに最適だと思った。うまくいかない人との関係の取り方とか、どういう風に人と関わっていくかというのは、とても興味深かった。
  • 課題のために買わなければいけないということに引っかかることがありませんでした。それは今の僕(たち)に最も必要なものが書いてあると感じたからです。特に家族関係やコミュニケーション阻害語などはとても大事だけれども僕たちにかけていることが多くあると思います。また、途中途中に入っている太字の短文(名言のようなもの)もとても印象に残りました。このような僕たち向けの本は世の中に山のようにあると思うのでこれから、探して読んでいきたいと思いました。
  • 友だちは何よりも大切。でも、なぜこんなに友だちとの関係で傷つき、悩むのだろう。人と人との距離感覚をみがいて、上手に「つながり」を築いていけるようになるための手法が、色々な場合それぞれに書いてあってこれからの人生を生きていく中でとても役に立つと思った。
  • この本を読んで共感できる部分が沢山あり、とても面白い内容だった。僕は日常生活の中で気の置けない友達がいて、それが普通だと思っていた。しかし、この本を読んで友達なのに、変な気を使ったりして息苦しくなることがあるということをしり、友達関係って難しいのかなと思いました。これからも友達と仲良く付き合っていき楽しい生活を送っていきたいです。
  • 気の合わない人との付き合い方、作法について書いてあってとてもためになった。僕はあまり気にしない方だと思うけど、友達に合わせるのが苦痛だけど、1人は怖いと思っている人もいるんだと知った。完璧に自分を理解してくれる友達はいなくてそんな他者はいないだからこそ友達もできるし恋愛が成り立つんだと知った。
  • 自分は今まで濃密な関係であればあるほど距離が近いのだと思っていた。しかし、人には一人一人の距離感がありその人との距離感を意識して一人一人心地よい距離であらなければならない。またこの本を通してやはり自分一人では生きていけず支えてくれる人に感謝して生きていかなければならない。
  • この本は身近な人たちとのつながりを見つめ直し、現代社会に求められている「親しさ」とはどのようなものかを捉え直す為の本で、自分が思うにSNSが普及してきた今日、ちゃんと直接コミュニケーションを取ることが大事だと思った。
  • この時期は友達関係も大変な時期でこの本はその時期にぴったりの本である。友達関係において重要なことが書いてあって友達というものが重苦しく思ってしまう。周りとの接し方や距離感が書いてあって、将来揉めてもうまくやっていくしかないと思った。
  • この本には「自分のことを百パーセントまるごと受け入れてくれる人が世界のどこかにいていつかきっとで会えるはずだという意見は幻想だ」ということがかかれていました。本当にその通りで自分と仲がいいと思っていた友達でも自分と全然違う価値観を持っており性格も全然違う。この本には楽して楽しいものはできない。苦しいことをしたからこそ楽しめるのだとかかれていました。人間関係というのは時にはとても疲れます。しかし自分と全く違う一面を持つ友達をたくさん理解し多くのよさを見つければいいのだと思います。そうすれば互いにうまくいかなくなったときでも相手の良さを思い出せばまた仲を直せると思います。
  • 小学校にいた頃、私は「一人でも生きていけるんじゃ無いか?」と本気で思っていた時期があった。しかし、今では違う。今は沢山の友達と言葉を交わし、遊び、笑っている。この生活がものすごく好きだ。幸せだ。過去に遡って、だいたい小学二年生の頃一人の子が話しかけてきた(今では1番の親友である)。その頃はあまり面識がなく、しどろもどろしていたが、その子に誘われて沢山の友達と遊ぶようになった。そして今現在その繋がりは今もまだ強く残っている。
    この本を読んでそんな思い出が蘇ってきた。この本に書いてあることは殆どが共感できるような内容だった。一枚、二枚とページをめくるごとに「あー、こんなこともあったな」とか、「これは凄い分かるなぁ」など、過去の自分を思い出した。人に認めてもらいたかった時、仲間外れにされてしまうのでは無いかという不安感、これは本当の友情なのかという疑問。読んでる最中にはっきりと頭に蘇ってきた。この本は過去の自分を思い出すと共にこれからどうするべきかを教えてくれる、とても良い本だった。
  • この本は、僕の中でとても納得のいく「こんなの所詮綺麗ごとだ」と言っている人間(自分)にも効き目のある本だと思った。僕は短気な所があるので人付き合いがうまくない。ただ自分らしい生き方で本当の楽しさを探してみようと思った。
  • 僕の成城のノリがまさにフィーリング共有関係、ルール関係だなと思いました。また、反抗期の親と子供の価値観の違いに関する記述など、人との関係に関する筆者の記述に非常に関心しました。いじめや引きこもり、不登校が多い現代社会において、ぴったりの本だと思いました。
  • 僕は小学校の時に「周りの行動に合わせる」ことより、「人は人、自分は自分」と考える方が多かったような気がします。でも、中学に入ってからは他人からの視線を意識し過ぎていたと思いました。まだ、友達との間での問題はありませんが、問題が出てきた時には、この本を参考にしたいと思います。
  • われわれはつながりを持つことが難しい時代に、つながりを持つことが難しい年齢で生きているのだなと思いました。また、この本を読んで行くうちに著者のまず何よりお互いに傷つけ合わないことを第一とする考えが見えてきました。それは著者の言う学校でのクラスのあり方でもあり、教師と生徒の関係のあり方でもあり、家族のあり方でもあり、人間がどうしてもつながりを持たなくてはならない以上、どうせ持つならそのつながりはこうあるべきだ、というものでもあるように感じました。
  • この本には様々な言葉、用語が出てきたが、その中でも、「ルサンチマン」という言葉に惹かれた。私は、このルサンチマンによく絡め取られそうになる事がある。この嫉妬や恨みから逃げ出すにはどうしたら良いか分からなかった。そんな時に、筆者の「人は人、自分は自分」という切り離した考え方に納得がいきました。自分には自分の個性が有り、それを作るのも自分だということを気づかせてくれました。
  • 私は小学生の頃から人付き合いに限界を感じて「無人島へ行きたい」というような子供だった。特に私にとって同調圧力程怖いものはない。私は元来スマホゲームには興味が無かったのだが、皆んながやってるからという理由で、誰にも強制されてるわけでもないのに無理してやっていた。今思うとこれは自分自身が自分に圧力をかけていたようにも思う。本当の友人とはなんなのかこの本は深く考えさせてくれた。一緒に遊び、笑い、時にはお互いを慰めたり、逆になんかいるだけで落ち着いたり、そんな人が本当の友達かもしれない。
  • 友だち付き合いには「態度保留」も大事、「自分をぜんぶ丸ごと受け入れてくれる」人なんかいないという事など、この本には友達に関して大事なことが沢山書かれていました。ですが自分にとって為になる事も書いてあったと思います。私がその中で印象に残ったのが「苦しさを通して得られる事」の一節です。苦しさを通した方がより深い楽しみを知る事が出来ます。これは自分が良く知っています。私に言わせれば「ゲームなんてつまらない事をしてないで、もっと深い楽しみ知りなさい。」そのほうが良い友達が出来ると思います。この本には友だち付き合いのポイントがほぼ全部書いてあるように見えますが、この本に書いていなかった大切なことに、「友だちは年齢を問わない」ことがあったと思います。年上(目上)の人との関わり方については少し記載がありましたが、年下の友だちだっていていいはずです。これは自分で考えて自分なりの答えを出したいと思います。
  • この本は人と人とのつながりや生のあじわいなど様々な人間関係についての評論文です。この本の本文にはいくつもの疑問があります。その疑問は人々が人間関係でよく悩むことについてで、一つの疑問に仮説を立てて筆者の考えを示しその結果にまた新たな疑問を立てている。この前、理科2の授業でやった研究みたいな文でとても面白かったです。
  • 個性が異常と捉えられてしまう現代で同調圧力は大きな問題だと思う。しかし、この成城ではみんながバカバカしいくらい個性むき出しで日常生活を過ごしているのでやはり成城はいいと思った。男子校という点も大きいと思う。
  • 皆さんは知っているだろうか。最近の小学生は我々の世代よりストレスを感じていることを。幼いのにスマートフォンという英知の塊を親から授かり、うまく使えこなせずに結局、友人との友好関係に傷をつけてしまう最悪の結末を迎えてしまうことが現在多発している。そんな世の中にこの「友だち幻想」を広めるべきだ。頑張りすぎない友達関係の取り方や新たな教育などが書かれており、まさに現代の救世主のような本だ。世界は手元の小さな画面だけではないはずだ。
  • 「友達幻想」を読んで僕は、「男子校って友達関係が凄い楽だな」と思いました。理由は男の人だけなので悪ノリやうるさくなる事はあるけれど、自分が失敗したりした時に周りの目をあまり気にしなくても大丈夫だと思うからです。また、男の人だけだとスケープゴート、陰口などがとても少なくみんなで仲良く出来ていると思うからです。
  • この本を読み終えて、私はこの本には真新しいことは書かれていないと感じた。しかしながら、この本に書かれている内容は人が抱える(日本人が抱える)長きに渡るテーマだからこそ、私はこの本を読んでいて、まるで自分の人生を振り返っているような気分になった。無意識のうちに他人の陰口を言っていたり、他人に嫉妬していた過去を思い出して、改めて、人との関係を客観的に見直そうと思う。人間は多種多様だから、多種多様に関係を築いていかないと思った。
  • 僕はこの本を読むことにより人間関係についての頭の中がもう一度整理できた。今通信手段がスマホになっていて、面と向かって喋ることがどんどん少なくなっている。そんな僕には、もう一度振り出しに戻れるようなものを与えてくれた本だった。
  • 最初から長い間いい友達関係を作ることが難しいと理解させられ、ルールの大切さについて気づきました。人がなぜ友達を作る理由が意外と築いていないことだらけで、人同士の関係でいじめができる理由に納得がいきました。全体的にすごく納得のいく内容が読みやすかったです。
  • この本を読み、自分が人と人のつながりで困った時に読み返したいと思いました。また、読んで納得するところもありましたが、おもしろかったところもありました。それは、読書は、筆者と対話していて、対話能力が上がると書かれていたところです。なので、これからも読書を少しづつ続けていきたいです。
  • この本は、スラスラと読めた。何気に自分が使っていた言葉や、友達との関わり方に、うなずくところや、なるほどと思うところがあった。苦手な他者には、合わないと思ったら距離を置く、並存性が大事という所が、とても納得できる部分だ。
  • これから大人になるにつれてもっと人間関係が複雑になると思われるが、今の僕には難しい。もう少し大人になって読んだら理解できると思う。だからもう一度大人になったら読んでみようと思う。
  • 君たちはどう生きるかと似ていると少しばかり思った。僕たちの世代は一度は悩む友達関係を論説的に綴っている。自分と他者の二つの視点から物事を考え、世代を超えた真理を追求している。自分も思ったことがあることがあった。それは他者からの自分への評価だ。これは自分で解決しようと思っていても、どうにもならないものだった。しかし、この本を読んで少し変わった。解決まではさすがに行かなかったが、見方が変わった。今までは一生懸命自分を変えようとしていたが、それに加え、他者との関わり方を変えようと思った。具体的にはまだ考えられていないが、そうすればうまくいく様な気がした。甘いかもしれないが、早速実戦してみようと思う。
  • 人間関係とはどのようなものなのか見つめ直すいい機会になった。特に「100%分かり合える人はいない」というところに共感した。
  • 私はこの本をを読み一人で生きていけるからこそつながりが難しいという言葉に共感しました。SNSやオンラインゲームが流行っている時代だからこそ本当のつながりが分からなくなって来ていると思います。しかしきっと現代でもつながりはとても大切だと思います。
  • この本を読んで自分はいい友達を持っているなと、思いました。また、この本を読んで一番驚いたことは「誰とも付き合わず、一人で生きる」こともできるということです。理由は、今まで誰とも付き合わずに生きることはできないと思っていたからです。
  • 仲間を作りたかったりみんな仲良く団結しようと言うこと事は確かに良い事だけど、そういったことに縛られて過ぎて窮屈になっている事はある。そういった息苦しい時代だからこそ筆者が語っている、「友だち幻想に惑われずに人と距離を置いて見る」という考えはとても納得出来た。
  • 友達とはこのような関係でなければならない、友達とはこんな関係でいたい。といった一種の固定観念、束縛を本書では「友だち幻想」と名付け、それらは幻想であり実世界では相手との間に適当な距離を置くことが必要であると書かれており、これは私自身の日常生活・学校生活すべてに通じるものであると痛感した。また読書は歴史上の偉人と一対一で会話することのできるツールであるとする筆者の考えもとても興味深い。この「友だち幻想」を通して、社会学という学問に対する興味をあらためて持った。
  • 僕はこういう内容の本が好きで、以前も同じような本を読んだことがあります。その本では、「いじめは、生物の本能として内蔵されているもので、なくならないもの」とし、「いじめをなくす」ことを考えることよりも、「いじめの被害をいかに少なくするか」や、「いじめ自体をいかに減らすことができるか」を考えたほうがよいと言っていました。この二冊の本を読んでみて分かったことは、「いじめは生物である限りなくならない」ということでした。そして、僕の個人的な意見ですが人間からいじめがなくなるのは、「いじめの対象が人間でなくなるか」、「人間から感情がなくなるか」のどちらかだと思います
  • 例えば、「気の合わない作法は並存する」など今までに聞いた言葉とは別の人との接し方が多く書いてあり人との交流の参考になりました。また,「みんなと仲良くしなければ」と考えると苦しくなるため、「双方が平和でいればいい」と考えたらいいなど、これからの人生の参考になる事が多くあり納得できました。そして、他者への恐れと自分を表現する恐れを多少乗り越えることが人との交流に欠かせないものだということも新たに知りこれからの人間関係づくりの時の参考にしたいと思いました。
  • 「非常に心が休まない状態をお互いに作りあってしまっていること」という1文をみて、はっとしました。確かに私の生活の中でもお互いの中を保つため、仲良くするためにしてる事がかえってお互いにとってマイナスになったことがあります。こうした日々の「同調圧力」などに気づきながら人間関係を作り上げていけば新しいことが見えてくると思いました。
  • この本で書いていたスマホのことについて、ぼくはとても心を動かされました。相手に反応すぐ返さないといけないと思い、スマホを持っていてしまうということがあったので、この本を読んで自分は直さないといけないと思いました。
  • 「逆に、人と繋がることが楽しいだけだったら、最初からこんな本は必要ないわけですね。『みんな仲良く』というプラスの方向だけを考えていれば済むのですから」というところがとても印象に残りました。その理由は、みんな仲良くしないといけないと思っていたり、気が会わなくても友達にならなければ、いけないと思っていたりしたからです。この本を読んで自分の考えが少し変わったような気がします。
  • 人と人とのつながりや生の味わいなどのさまざまな人間関係を述べられていました。また、疑問が多く含まれており、筆者が疑問を解決すると同時に、新たな疑問を作り出していました。「問いは成長をし続ける」ということはこのことなんだなと感じました。
  • この本を読んでみて一番印象的だったのは140ページの「チョー」や「かわいい」を連発することによって、物事に対する繊細で微妙な感受能力がいつのまにか奪われてしまう危険性を感じるからです。という一文です。なぜならみんな、もちろん自分自身も「チョー」や「かわいい」は頻繁に使うからです。言われてみれば感受能力が奪われてしまうと思いました。なぜならその言葉だけで会話を終わらせてしまったら表現の種類があまりにも少なくなるからです。これからはこういうことも考えて言葉を発していかないとなあと思いました。
  • 本には、日本は他の国と比べて友達重視傾向の傾向が突出して高いと書いてあった。確かに、メールの返信の速さで、相手の友情や愛情を測りいつも友達と行動していないと、仲間外れにされてしまうということに大きく共感を得た。また新しい言葉などによって関係を壊してしまうということもわかる。時代を追うごとに、友達との距離感に関する問題が増えてきていると思う。