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校長だより

春を待つ季節

春の訪れを知らせる桃の花が花屋さんに並んでいます。2月も今日で終わり、いよいよ暖かい春を迎えます。

2月のある日のこと、学校端末に私宛にメールが入りました。「校長室だよりを毎回楽しみに読んでいます。」というメッセージで、中東にある国の日本人学校の先生からでした。ビックリしましたが、海外に読者がいたと知り「校長室だよりもグローバル?」と嬉しくなりました。近頃は保護者の方の海外転勤が増え、日本人学校に転出している成城生もいます。このメールを頂いてから、私もその日本人学校を訪ねてみたくなりました。

1.中学入学試験・中学校新入生説明会

31年度中学入学試験を2月1日から2月3日、2月5日と計3回実施しました。心配された雪も積もることなく無事に終わりました。当日は毎朝6時半に出勤しましたが、すでに門の外で塾関係の方々が待っていました。受験生を出迎えようとその数はだんだん増え、受験生の応援部隊が写真のように出来上がりました。寒い中、たくさんの応援ありがとうございました。

入試

入学試験② 入学試験③

3回入試の実施は今回で6回目になりましたが、今年の応募者は延べ2142名でした。2月16日に入学予定者の説明会を保護者同伴で開催しました。入学予定の皆さんからは早く成城生になりたいという前向きな気持ちが伝わってきて、とてもよい雰囲気を感じました。最後の小学校生活をしっかり過ごして、準備を整えて入学式で会いましょう。楽しみな生徒たちです。

2.マリースクール・プレゼンテーション

ここ数年、学期毎に「試行」したネイティブの先生による「理科と算数による英会話」を、今年度は、中学1年生対象に「通年」で実施しました。マリースクールと提携して週に1時間の取り組みでしたが、途中秋の行事で寸断され、ネイティブの先生方はやりにくかったようでした。

最終日である2月13日に、保護者を招いてグループで理科の実験を紹介するというプレゼンテーションを実施しました。内容は、グループで好きな実験を選んで材料を用意し、保護者の前で実験をするというものでした。当日は準備の時間がなくバタバタ感がありました。しかし、男子校のノリでしょうか、笑わせる場面もあり、聞き手の保護者からの質問に答えていました。得難い貴重な経験をしたひと時だったように思います。

マリー⑦マリー③マリー⑤

マリー④

3.卒業生の来室

今月も数名の卒業生に会うことができました。この中に、今年台湾の大学に進学した卒業生がいます。彼らは「春節」の休みを利用して帰国し、わざわざ校長室に立ち寄ってくれました。4日は、数学が得意で台湾の理工系の難関大学に在学中の学生が来ました。毎日が楽しい様子で学ぶことに前向きで、想像していた以上でした。6日に訪ねてくれたのは台湾で国際経済学を学んでいる学生で、当日は剣道部に顔を出して後輩の指導をしてくれました。現在は台湾で、地域の人達に剣道を教えていて、中国語も上達しているようです。私は来月に台湾に行く予定があるので、彼らの台湾生活の様子を覗いてみたいと思っています。

吹奏楽部OBの学生もやって来ました。信州大と日本獣医生命科学大の二人で、信州から来た一人は「東京はあったかいです!!」と言いながら、大学生活を語ってくれました。もう一人は獣医を目指して真面目に頑張っていました。二人ともそれぞれの場所で吹奏楽を続けている様子で生き生きとしていました。

「私立大学に合格しました。」と高校3年生も報告に来てくれました。大変な思いをして頑張った生徒たち。とりあえずはよかった、よかった。彼らと話しながら、「成城生は『ノビシロ』があるから、きっとこれからもっと化けるね。」とここでも持論を言ってしまいました。

4.バレンタインの招待

2月16日、バレンタインの週の調理実習に高校2年の生徒より招待がありました。メニューはお馴染みの「チョコケーキ」。

ケーキ③

中はしっとり、外がカリッと焼けていて上出来でした。温かいうちにホイップクリームを添えて食べるというおしゃれなスタイルで紅茶とあわせてのもてなしでした。

焼きあがったケーキを型から出すや、男子二人がナイフに手を添えて「ケーキ入刀」の儀式。思わず噴出してしまいました。

ケーキ入刀

発想が面白いですね。男子校ならではの和やかな雰囲気に癒された時間でした。ご馳走様でした。

5.成城生の活躍

①現代学生百人一首

「感じる・考える・伝える」力の自己啓発の機会として、本校の中学1年生が国語の取り組みの一貫で「第32回現代学生百人一首」に応募しました。これは東洋大学が創立100周年を記念して始めた事業ですが、年々応募者が増え、今年は57000首余りの中から百首が選ばれました。

百人一首②

本校の福宮友樹君の作品が百首に入り、2019年編纂「第32回現代学生百人一首」に掲載されました。

「平成」とならずに混乱三十年次の時代こそ「平成」なるか 百人一首

作品からは現代の若者の「ものの見方・生活感覚」が伝わってきます。

②「学芸サイエンスコンクール」

中学3年生は、昨年に引き続き「学芸サイエンスコンクール」に応募しました。昨年は受賞に至りませんでしたが、今年は加藤蒼君、中川喜弘君、川上湧登君の3名が受賞しました。

③東京新聞「新聞切り抜き作品コンクール」

中学3年生が応募し馬場靖也君が「沖縄で今何が起こっているの?」という作品で入選しました。また、田仲天星君が「技術革新~現代技術の行く末に~」という作品で努力賞を受賞しました。

このほかにも、成城高校生が早稲田大学の「高校生特別聴講制度」の履修生として学び、このたび成績と単位認定通知が送られてきました。このように様々な分野で成城生が頑張っている様子が伝わってくるこの頃です。

6.地域の女子会

2月号の最後の話題です。本校は新宿区指定避難所になっていて避難所運営管理協議会を毎月本校で実施し、地域の方々が集まります。

最近は「弱者の視点で考える」というテーマで、「女子会」を立ち上げ、福祉施設(福祉避難所)、幼稚園、薬局(薬剤師)、民生委員、医師など関係者が本校の校長室に集まり議論しています。

女子会①

地域の中で顔が見える関係作りが第一の目的です。男子校ですが本校生徒会も、地域の活動に加わり様々な取り組みを検討している気配がします。具体的になったらまたお知らせしようと思っています。


明日から春爛漫の3月です。成城学校では3月考査、中学3年と高校2年の修学旅行、卒業式や修了式を控えて、それぞれが日々忙しく過ごしています。先日の理事会では学則変更として新しい教育課程が承認され、東京都に変更を届ける準備ができました。今は「待つ」季節。春を待つ如く、成城学校の将来を見据えてじっくり準備していこうと思います。

平成31年2月28日  校長 栗原卯田子