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校長だより

心を表す

落ち葉を掃くのが大変な季節になりました。本校の通学路では毎朝、管財の方が掃除してくださいますが、キリなく落ちてくるので大変です。ここ数日、生徒たちが袋一杯の落ち葉を抱えているのを見かけました。自らお手伝いをしていたのでしょうか。

さて、11月も終わり、ずいぶんと冷え込んできました。11月は行事がたくさんありました。私個人も何だかとても忙しかった印象があります。「校長室だより」の記事を書く時間も失ってしまい、あわてて書いています。

1.学校説明会

11月は本校主催の学校説明会が3回ありました。いずれもWebでの予約が満席となりました。ところが当日、キャンセルが出て空席が見受けられ、予約の取れなかった方々に大変申し訳ない気持ちになりました。

私立学校はどれも「同じ」ではなく、どの学校も「違う」ので、ミスマッチを避けるためにもしっかりと学校説明会に参加することは大事だと思っています。

11月はこれら以外にも学校説明会を3回行いました。それぞれの個別相談では、公立と私立、共学校と男子校の違いをはじめ、携帯電話やいじめへの対応など多くの質問を受けました。皆さん大変熱心で、ご家庭が学校の教育方針を理解して子供を入学させようとする姿勢、本校への関心の高さなど、窺い知りました。

2.卒業生とのコラボ

今、本校では、大企業で働く若手の卒業生が中心となって「社会人と現役高校生をつなぐ」というコンセプトのイベントが企画されています。高校生にとっては距離のある「実社会」を身近に感じ自分の将来を考える、という6回ほどのシリーズです。年明けから実施される予定で、進路が決定した高校3年生も巻き込んで準備が進められています。是非とも成功させ、生徒にとって有意義な経験にしてほしい、と思います。でも、実は何よりうれしいのは、成城に足を運んで後輩への思いを語る卒業生の心です。後輩を思う気持ち、新しいものを考えて解決に貢献しようとする心です。失敗を恐れずやってみて!!

3.マラソン大会

第35回森林公園マラソン大会が11月13日に行われました。豊かな自然の中で気力と忍耐力を養う行事です。高校生は1年から3年まで全員が10キロ、中学生は全員が9.5キロ走ります。「最後まであきらめないで頑張る」を目標に走りますが、ここ数年、全員が「完走」しています。

開会式後に準備運動

開会式後に準備運動

中学マラソン大会の1位は 2年萩田雄介君、2位は 3年小野千紘君、3位は 2年小野琉惺君

中学1位・萩田雄介

中学1位・萩田雄介

高校マラソンのスタート

高校マラソンのスタート

高校マラソン大会の1位は 1年荻野大河君、2位は 2年荒木敬音君、3位は 1年砂長太貴君 でした。

高校1位・荻野大河

高校1位・荻野大河

おめでとうございます。中学生、高校生共に今年は「陸上部」が1位を獲得しました。

中学表彰式

中学表彰式

高校表彰式

高校表彰式

順位は「自分の位置」を知りこれからの「自分の目標」を立てるのに必要な物です。その上で、順位以上に大切なものが「やり抜く」ということ。今年も全員が完走しました。よく頑張りました。

4.「税についての作文」入賞

成城中学校3年の大江修平君が「デジタル税という新しい税制」というタイトルの作文が東京都新宿都税事務所長賞に入賞し、11月15日明治記念館での作文表彰式にて、作文の朗読をしました。おめでとうございました。

このほかにも、白井凱都君の「輝きを取り戻した多摩川」、福富照君の「税の印象改善について」、須田晃司君の「悩める税金」の3点が入賞し来月表彰式が予定されています。

おめでとうございます。

5.協働高大接続教育プログラム 

東京外国語大学、東京農工大学、電気通信大学による「協働高大接続教育プログラム」という大学で行われる高校生対象のプログラムがあります。

2019年度UECスクール「高大接続教室」に成城高校1年の生徒が受講を認められ、既に電気通信大学で2回の受講を終えました。その評価が11月に届きました。結果として、第3回「理科学実験Ⅲ」、第4回「プログラミング入門Ⅲ」の受講が決定しました。

高校では施設的にできない実験があります。プログラミング教育は日本で最も立ち遅れている教育分野です。彼は、自らの興味・関心の高い分野を大学との連携の中で学問的に広く深く学ぶ機会を得ました。これによって彼は、自分が進む道や求める方向を見いだしていくと思っています。本校の校訓「自学自習」の一つの姿です。

6.視聴覚行事「東京打撃団」

11月26日は府中の森芸術劇場で視聴覚行事がありました。今回は「東京打撃団」による太鼓の演奏です。

様々な太鼓や演奏の種類が紹介され、迫力ある演奏を楽しみました。

私は、八丈島で6年間教員生活をした経験から、八丈太鼓を思い出しながら聞いていました。入学式や卒業式など生徒たちが太鼓で心を表現する様々な場面があったことや、島の港で東京に帰る人を見送る「ご赦免太鼓」など、教え子たちの顔と共に思い出しました。

壇上でインタビューを受ける高校3年生

壇上でインタビューを受ける高校3年生

今回は体験型の演目もありました。会場の全員で太鼓のリズムを取った後、それを応用して高校3年生が壇上で演奏するという体験でした。インタビューを受け、皆とても楽しそうにノリノリでした。


「心を表す」というタイトルをつけましたが、今回取り上げた一つひとつの事柄にも内包する「人の心」が見えます。男子校の校内では、特に中学生は毎日のように「心」のぶつかり合いがあります。表現が下手で失敗してしまうことが多いのですが、それでも、生徒たちは「学校が楽しい」と評価してくれています。だんだん心を上手に表せるようになり、コミュニケーション力を付けて成長していくのだと思っています。

また、校内でインフルエンザが急激に増え、学校医に相談した結果、中学2年生が3日間学級閉鎖になりました。特に受験を控えている皆さんは、できる限りの予防に努めて大切なこの時期を乗り切ってください。寒くなっても心は温かくありたいですね。

令和1年11月30日 校長 栗原卯田子