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高3 修学旅行

広島県大久野島にて

高校3年生は4月10日から三泊四日の日程で3つのグループに分かれて、修学旅行を実施しました。目標は「コース毎のテーマについて深く学び、現地の人と出会い、見て、感じて、考える」です。準備は1年前から始まり、各グループがコースに沿ったテーマに取り組みました。歴史、文化遺産、自然体験、革新技術、自然災害、公害など、過去と現在、未来をつなぐテーマがコースごとに用意されていましが、残念なことに、コロナ感染の状況下、修学旅行のコース内容は度重なる変更を余儀なくされ、実施時期も延期されました。しかし、今回の修学旅行では、約250名の生徒たちが3年9ヶ月ぶりの宿泊行事を満喫しました。

 

4月10日、二つのグループが広島と神戸中心としたコース、一つのグループが関西中部を中心としたコースに出発しました。

 

  • 広島関西コース(2つのグループのうちのひとつ)

初日は東京駅に集合し新幹線で一気に広島県福山へ移動し、バスに乗り換えて瀬戸田サンセットビーチをスタート・ゴールとするしまなみ海道サイクリングから始まりました。恵まれ過ぎと言って良いくらいの快晴の中で大汗をかきながらも瀬戸内の美しい景色を楽しむことが出来ました。そのあとはバスとフェリーを乗り継いで瀬戸内海に浮かぶ「うさぎ島」こと大久野島の「休暇村大久野島」に宿泊しました。うさぎたちは可愛いしお風呂は大浴場ということで、生徒はリラックスしてゆっくりとした時間を過ごしたようです。

しまなみ海道 多々羅大橋

2日目朝、島内散策や希望者による毒ガス資料館見学(大久野島にはかつて旧日本軍が兵器としての毒ガス開発を行っていたという負の歴史がある)を終えたあと、フェリーとバスを乗り継いで広島駅へ移動し、平和記念資料館(原爆資料館)を必修見学地として含む班別自由行動(ただし事前に作成した行動計画表に基づく)を行いました。事前学習はやれていませんでしたが見学時の姿勢・態度に問題はなく安心しました。学習面の不十分なところは各自で事後に補ってもらいたいと思います。宿泊した「ザ・ロイヤルパークホテル広島リバーサイド」はとてもきれいで食事も黙食とはいえ楽しむことが出来ました。

3日目はバスとフェリーを乗り継いで「宮島」へ行きました。厳島神社沖の鳥居が改装中で見られなかったのは残念でしたが、立ち並ぶ食べ物屋やお土産店に生徒たちは大喜びでした。その後は最終の宿泊地である新神戸に移動し「ホテル舞子ビラ」に宿泊しました。ここもまた大変豪華なホテルでした。この日の夕食から従来の広島関西コースメンバーと合流となります。

最終日は阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を被った神戸市長田区のNPO「ふたば学舎」主催の講演と街歩きを行いました。事前学習は明らかに不十分でしたが、新広島の諸君のお話しを聞く姿勢に問題はなく再び胸をなでおろしました。その後は三ノ宮で解散・新神戸集合の、この旅3回目の班別自由行動です。遅刻班もなく無事新幹線に乗れて、旅が無事に終わりました。 準備段階からいろいろありましたが、よい修学旅行だったと思います。

神戸市長田区でのフィールドワーク

 

  •  中部コース

1日目は新幹線で東京駅から京都駅へ。京都市内班別自主研修で一日を過ごしました。

東京駅集合時、京王線で人身事故が発生し時間通りの全員出発が危ぶまれましたが、何とか全員集合できました。定刻通り7時51分に東京駅を出発、10時6分に京都駅に到着。写真撮影を行った後、事前にテーマを設定し、それに沿って計画していた自主研修が始まりました。予定通りに行った班、時間が足りなかった班、見学地を追加した班など、状況は様々ですが、京都の雰囲気を堪能したようです。宿泊先が京阪三条に近い街中にあるので、この日は夕食後~21時まで外出を認めました。鴨川の夜風が気持ちよかったです。

2日目は奈良を訪れ東大寺を見学し、伊勢に移動しました。

当初は企業見学を予定していましたが、コロナの影響で見学ができず、東大寺と伊勢神宮の見学という「神仏習合」になりました。東大寺では大仏の大きさに圧倒され、伊勢神宮ではガイドさんの説明に熱心に耳を傾けていました。都ホテルでは洋食のコース料理で、ナイフとフォークで食べました。マナーを学ばせていけばよかったかな、と少し反省しました。

3日目は輪中から四日市へと移動し「公害と環境未来館」を見学しました。

中部コースでは、今回の修学旅行のテーマの一つに、「通過してしまうところを自分の目で見る」というものがあります。輪中については小学校の教科書に必ず出てくるので皆学習しますが、実際に輪中の中に入ることはまずありません。輪中の郷で「平面的」に学習し、木曽三川公園の展望タワーに登ることで「立体的」に学習できました。環境未来館ではDVDで原告・被告・市民活動家の三者の立場の考え方を学びました。ガイドさんの話を熱心に聞き、時間ギリギリまで展示物を見ていました。

「現在の四日市の空は青い」という未来館の方の言葉が印象的でした。言われるまで大気汚染が発生した場所であったことを忘れていました。宿泊先では温かい味噌汁と温泉が疲れを癒してくれました。

4日目は宿泊地の湯の山温泉から関ケ原へと向かい、古戦場記念館を見学した後、サイクリングを行いました。

関ケ原も誰もが知っているけどなかなか現場を訪れない場所です。記念館で見た映像は迫力満点で分かりやすいものでした。ここで得た知識をもとに、サイクリングを行うとこれまた理解が「立体的」になります。天気も少し暑いくらいで、サイクリング日和でした。

米原駅でひかり654号に乗車。どこにそれだけの体力が残っているのか、と思うくらい車内でも修学旅行を満喫していました。東京駅に定刻通りに到着。改札を出て関係してくれた皆さんにお礼を言い、団長の締めの言葉の後解散しました。

 

天候にも恵まれ、大きなトラブルもなく予定通りに終えることができました。高校3年生にもなると、こちらの指示を良く聞いてくれて、集合・移動はほぼすべて定刻通りでした。この場を借りて関係して頂いたすべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。