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校長だより

臨海学校の一日 ~補助員編~

7月17日~21日の日程で行われた臨海学校は、無事に終了いたしました。この行事を実施するにあたっては、高校2年生52名の協力が必要不可欠です。彼らの臨海学校での活躍を紹介させていただきます。

午前

5:45 朝礼の準備

補助員の生徒は、朝礼の準備から一日が始まります。中学生が浜にやってくる前に、準備を終わらせなければなりませんが、手際よく準備を完了させます。この日は、前日の大雨の影響で海岸に大量の木が流れ着いていましたので、その片付けもやってもらいました。

毎日、臨海学校の旗を立てるために、穴を掘って、ポールを設置します。みんなでポールの周りに集まって、校歌を歌いながら旗を揚げていきます。前奏は、合唱部の生徒が担当してくれました。

6:20 朝礼

朝礼後の体操の時は、中学生を囲むように整列して、体操の手本を示します。中学生と向かい合う形になるので、体操の動きは鏡のように左右逆にしています。

6:35 朝練

朝礼の後、運動部に所属する生徒たちは、砂浜で走り込みをしていました。例年、部活ごとに違うメニューをこなすのですが、このときは部活関係なしに、リレーをやっていました。その頃、水温測定担当の生徒は水着姿で海に入っていって、朝の水温を測定しています。今年は水温、気温とも高めでしたので、それほど大変ではなかったことと思いますが、梅雨が明けていない場合は、水温が低く、太陽が高くなっていない朝方に、海に入ることがつらいこともありました。

8:30 午前の準備

午前中の修泳の前に、準備を行います。ビート板やボディーボードなど、宿で管理していたものを浜に持っていって、並べていきます。そして、もっとも大変な作業は舟を陸から、浜辺に運ぶ作業です。砂浜を直接引きずるのは、抵抗が大きすぎるので、「シラ(語源は、修羅のようです)」という枕木のような板を並べて、その上を滑らせていきます。ただ、波打ち際にはシラを置けませんので、最後は人の力で押していきます。

もう一つ、大きな仕事は、私たちが「ブイ」と呼んでいるイカダを海の沖の方に、設置することです。簡単そうですが、波がある海ではなかなか思うように進めません。潮が引いていく時間帯では、干潮時に設置場所が浅くなりすぎないように、まったく足のつかない場所にブイを設置します。したがって、泳いでブイを押していくことになりますのが、これがとっても体力のいる作業です。目的地に着いたら、イカリを下ろして、設置完了となります。

9:30 午前中の修泳

海で大切なことは、常に人員を確認することです。海に入る前に名簿で出席者を確認して報告します。一人でも合わなければ、誰一人として、海に入ることはできません。準備体操を行ったあとに、バディを確認して、人数確認をするのも高校2年生の補助員の役割です。

海からあがるときは、常に中学生のあとについていてあげます。全員が確実に海から上がるように確認をするのです。海から上がったあとは、砂に埋まってあげるのも、彼らの重要な任務です。

11:30 午前中の修泳終了

宿に戻って、シャワーを浴びた後、昼食となります。そのあとは、午後の修泳まで少し休みます。

 

午後

13:45 午後の修泳

午後の海は、風が出てくるために、波が大きくなります。少し泳ぎにくくなるので、中学生はボディーボードで波乗りに挑戦します。気づかないうちに、潮に流されていくことがありますので、必ず沖側に補助員が立って、必要以上に元の位置から離れていかないように見守ってくれています。

<遠泳>

上級の生徒は、最終日に遠泳を実施します。おおむね90分の遠泳となりますが、このときも補助員のサポートは欠かせません。不安そうな中学生に声をかけながら、一緒に海の中へと入っていきます。遠泳中は、中学生を囲むように一緒に泳ぎながら、隊列を見守ります。終盤、少し疲れが出てくるところで「ヨーイショ」のかけ声を補助員が順番にかけていき、中学生の士気を高めます。

浜に上がるときは、中級・初級担当の補助員の高校2年生が、旗を振って出迎えてくれました。

遠泳の様子(動画)

17:00 片付け

中学生が宿に帰ったあとは、片付けをしています。午前中に用意したものは基本的に全て片付けます。やはり、大変なのは舟とブイを海から上げることです。シラを使わずに、押していってしまうところがすごいですね。

舟の船外機と沖にあったブイも片付けてくれました。

ブイ撤収(動画)

20:00 ミーティング

一日の締めくくりは、夜のミーティングです。各班ごとに、今日の振り返りを行い、どのような点に注意して中学生の指導にあたったか、班の先生からのコメントなどを共有して、次の日に活かしていきます。最後に、各班の代表者から、全体に話し合った内容を発表してもらい共有しました。それぞれ、お互いの発表を真剣に聞いて、自分の中に取り込んでいるように見えました。一日、大変お疲れ様でした。

 

改めて、補助員生徒の一日を振り返ると、本当に大変な役割を担ってもらっていることに気づきます。5日間に渡って、臨海学校に参加してもらい、大変感謝しております。ありがとうございました。今回の経験を様々な場面に活かしていってくれることを願っています。

 

8月8日

校長 岩本 正