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校長だより

~世界を舞台に活躍している人たちの笑顔~

1.広上淳一氏とソン・ヨルムさん

1学期のことで、6月23日の「日本フィルハーモニー交響楽団による演奏会」について既に本校ホームページの「学校生活」にある「成城スクールライフ」で紹介済みですが、このほど、指揮者の広上淳一氏とピアノ独奏者のソン・ヨルムさんから掲載許可をいただきましたので、遅くなりましたが当日の写真を紹介します。

この演奏会は、実は本校音楽科の松本稔弘教諭の尽力によって実現しました。松本先生はかつて海外で広上淳一氏にお会いしたことがあったそうです。今回の指揮者と独奏者をお願いすることとなった広上氏もソン・ヨルムさんも大変気さくな方で、写真の通り素晴らしい笑顔で撮影に応じてくださいました。指揮を振っている時が思い出される広上淳一氏の笑顔。ソン・ヨルムさんのピアノは写真とは別人のように力強く、素晴らしい演奏でした。コンサートでまたお目にかかりたい世界で活躍する芸術家たちです。

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2.エンパワーメント・プログラム

今年3回目になる「成城版エンパワーメント・プログラム」は、8月9日の日曜日にカリフォルニア大学の学生たちを本校のホストファミリーが出迎えて始まりました。翌日の8月10日から8月14日まで、今年は80名を超える中学3年生から高校2年生の希望者が参加した5日間の集中プログラムでした。

新校舎になったので、一昨年昨年に参加したファシリテーターの二人は学校の雰囲気の変化に大変驚いた様子でした。プログラムが始まると生徒たちは、緊張した顔つきでしたが、早くも2日目の最後の「振り返りの時間」で「今日は面白かった!」という大きな声が聞こえました。「普段おとなしい生徒が積極的に話す姿に感激してます。見たことのない表情をしているので。」これは、生徒の様子を覗きに来た学年の先生の言葉です。生徒達はこのようにすぐに慣れ、次々と手を挙げて発表する前向きな姿勢に変わっていきました。これは限られた短い時間の中で、発表の仕方、表現の仕方をカリフォルニア大学の学生が生徒たちに根気よく丁寧に教えていたからだと思います。

 

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プログラムは基本編と発展編の2種類を作成。今年は私から発展編のテキストに、バングラディシュのムハンマド・ユヌス氏による「グラミン銀行」を素材として提案して、テーマに「ソーシャル・ビジネス」を加えました。さらに、ファシリテーターの協力でスティーブ・ジョブズ氏のスピーチなども含めてYouTubeを活用し、議論を深めることができました。カリフォルニアの学生が、「成城のテキストが他校のテキストより内容が充実している」と言ってくれました。昨年より難しめのテキストでしたが、生徒たちはよく予習をしてこなしていたと思います。特筆すべきことは、昨年【基礎編】で参加した生徒が、今年【発展編】にチャレンジしていました。これらリピーターと他の生徒との違いがはっきり見られたことです。年に一度の活動にもかかわらず、この成果の大きさに驚きました。

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基礎編の生徒たちは「スポーツを考える」など身近なテーマを議論して、カフェテリアで実際に実行して発表するなど、様々な取り組みをしました。

生徒たちは日に日に会話や議論になれ、カリフォルニアの学生とまさにひざを交えて議論していました。

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最終日のプレゼンテーションは、保護者を招いての発表会で二つの会場で行いました。

二つの発表会の後、合同でクロージングセレモニーを実施し、最後に皆で写真撮影をして名残を惜しみました。

さらに、今年のエンパワーメントプログラムには、JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)で来日したばかりの本校配属の2人の先生が、授業観察を兼ねて毎日のように見学してくれました。うち1人は偶然にもカリフォルニア大学の出身で、今回招聘された学生達と懐かしそうに会話していました。

最終日の翌々日の日曜日に、カリフォルニア大学の学生達は、本校に集合してからアメリカに帰国しました。丁度この日が本校のオーストラリア研修の出発日で、エンパワーメント・プログラムにも参加した生徒は成田に向かうカリフォルニアの学生たちと本校でバッタリ再会しました。

 

いよいよ新学期が始まります。自修館に毎日通った高3生。部活に毎日通った生徒たち。夏の大会で活躍した生徒たち。文化祭の準備をしに通った生徒たち。多くの生徒たちが、この夏それぞれに知・仁・勇の力をつけたと思っています。文武両道の2学期に期待。

 

次回の「校長室便り」はオーストラリア研修について増刊号を書く予定です。

平成27年8月31日

学校法人成城学校
成城中学高等学校
校長 栗原卯田子